本の並び方

ご無沙汰いたしております。この前の休業中は、探求書探索と視察というわけで、イタリア数カ所とパリを急ぎ足でまわってきました。「この本を探しているんですが...」と本屋を見つける度に聞き回っていたのですが、結局どこにもなく、「インターネットで探した方がいい」と言われる結果に終わりました。でも探しているものがあると、話すきっかけになるので、気分的にお店に入りやすくてよかった。いい本揃っているなあという古本屋では、さすがにお値段もしっかりしていて、コレクションを築くことの力強さを感じ、別の日にヨーロッパ写真美術館に写真展を観に行くと、たまたまやっていた写真集コレクターのコレクション展を観て、ここでもまた、本を揃えて提示することの力に目眩がしてしまった。
帰ってからは神田の古本祭りで、三省堂の近くでかげろう文庫さんと合同ブースで出店。あいにくの雨で残念でしたが、なかなか面白かった。年配の方だけでなく、若い人も多いなあ、というのが現場での私感なのだけれど、後日放映された神田古本祭りについてのテレビ放送を見ると、「若者がいない...」というテロップが流れた後、若者は新しいかたちの古本屋へ、という構成のものだった。

さて、昨日はひさびさ神奈川へ出張。系統だった個人蔵書の一括整理だった。本の並び方に意味があるようで、気が引き締まる。本と本の間の物語を取りこぼさないようにしっかり紐でしばって運んだ。